テイスティングレポート その6
テイスティングレポート第6回は、球磨焼酎のなかの球磨焼酎、
合資会社大和一酒造元さんの「明治波濤歌」のレポートです。
明治時代の確かな文献をもとにして、
当時の製法を忠実に再現して造られる球磨焼酎です。
まさに現代によみがえった明治の球磨焼酎であり、
球磨焼酎の原点ともいえる焼酎です。
原料はすべて玄米。
そこに黄麹を育て、
日本の酒造りのルーツといえるどんぶり仕込み。
そして蒸留は兜釜蒸留。
古い造りではあっても、香りは芳醇で上品な甘さが感じられる味わい。
「明治波濤歌」は、ひたすら深い味わいにこだわり続けた
先人たちの知恵と情熱が込められた焼酎です。
テイスティングコメント
「 明治波濤歌 」の製法は、現代の球磨焼酎の製法に比べ、
ものすごく製造過程に手間隙がかかります。
まず昔ながらの麹造りもそうなのですが、
発酵にも時間がかかります。
蒸留は現代の蒸留機の14倍の時間が必要といわれています。
手間隙と時間をかけて造られた「明治波濤歌」を
直に感じるためにストレートでいただきました。
一般的な球磨焼酎が25度で売られているのに対し。
「明治波濤歌」のアルコール度数は35度です。
少量でも球磨焼酎の香りを強く感じることができます。
味わいはとても深く甘みを感じます。
そして永く続く余韻。
本当に古来からの球磨焼酎を再現した
唯一の製品らしい独特の風味と味わいでした。
飲み方の提案
明治時代と同じとように飲むなら直燗がお奨めです。
明治時代はアルコール度数45度の原酒に3割の和水をして
35度になった焼酎を直燗で飲んでいたそうです。
ガラを直火にかけ1〜2分、45℃〜50℃になった焼酎を
チョクに入れなめるように飲むのが古来の飲み方です。
アルコール度数が高いのが苦手という方は、燗ザ・ロック。
一旦、燗をつけた焼酎を氷を入れたグラスに注ぎます。
燗でふくらんだ香味はそのままに、
キリッと冷えた飲みやすい焼酎になります。
また、食中酒として飲むなら、
ロックやお湯割りで飲むのがよいでしょう。
(球磨焼酎の飲み方はこちら)
料理とのペアリング
復古酒ということで、数ある球磨焼酎の銘柄の中でも個性派です。
「明治波濤歌」に負けない個性的な食材や料理とマッチします。
熊本産の高菜を漬物にした「高菜漬け」や、
球磨郡湯前町にある下村婦人会の「市房漬け」などと一緒にどうぞ。
ラベル情報
商品名:明治波濤歌(めいじはとうか)
醸造元:合資会社大和一酒造元
原料名:玄米、玄米麹
アルコール度数:35度
蒸留方式:常圧
明治波濤歌の仕込みと蒸留の動画です。
お求めはこちらです。
※テイスティングレポートと料理とのペアリングは個人の感想です。いろいろ試してみて自分に合った楽しみ方を見つけましょう。
コメント
[…] テイスティングレポート・・・個人の感想です。参考程度にごらんください。 […]
[…] このブログの 明治波濤歌 テイスティングレポート その6 の飲み方の提案の見出しで、「ガラ」と「チョク」と書いてしまいました。 […]