ワインボトルを並べてみると、様々な形があるのに気づきます。
それなのに容量は決まって750㎖となっています。
まれに違うサイズもありますが、ほとんどが750㎖ボトルになっています。
今回はワインボトルの形と容量に注目してみました。
ワインボトルの形状
ワインボトルはワイナリーやシャトー、もしくは銘柄ごとに微妙に違ってっていますが、地域性による形状の違いもあります。
ボルドー型
いかり肩の形状が特徴
フランスのボルドー地区のワインは、長期熟成型の赤ワインが主流です。
赤ワインは長期熟成する間に澱(オリ)が発生します。
「オリ」とは、ワインの液中に溶け込んでいる成分が、徐々に目に見える不溶性の物質として現れたものです。
ボルドー型のボトルは肩でオリを止めて、グラスにオリが入るのを防ぐためにいかり肩をしているといわれています。
ボルドー型のボトルは、タンニンが感じられる重めのワインに使われています。
ブルゴーニュ型
なで肩の形状が特徴
フランスのブルゴーニュ地区のワイン貯蔵庫は地下にあり狭く、場所が限られていました。
上下交互に収納することでコンパクトに納められるように、なで肩になったといわれています。
ブルゴーニュ型の形のワインは、上品でエレガントなワインが多くなっています。
シャンパーニュ型
どっしりとした感じが特徴
シャンパンはボトルに内圧がかかるため、厚手のガラスでずっしりとした形をしています。
シャンパンに限らず、スパークリングワインはシャンパーニュ型のボトルに詰められています。
ライン/モーゼル型
肩の部分が急斜面になっているのが特徴
ドイツのライン地方やモーゼル地方のワインボトルは、ブルゴーニュ型よりさらに肩の部分が急斜面になっています。
さっぱりとして酸味が感じられるやや甘めのワインに多いボトル形状です。
ちなみにライン地方のボトルは茶色のものが多いです。
モーゼル地方のワインボトルは緑色のものが多くなっています。
ワインボトルの色
ワインボトルの色は、緑色や茶色のものが多くなっています。
ワインは日光だけでなく、蛍光灯の光で劣化することがあります
ワインを守るために遮光性の高い緑色や茶色のボトルが多く使用されています。
熟成向きのワインは特に、緑色や茶色のボトルになっています。
ロゼワインは美しく見せるために、透明のボトルに入っていることが多くなっています。
買ったらフレッシュなうちに飲んだほうがいいワインは、透明や色の薄いボトルに詰められているようです。
一般的なワインボトルの容量が750㎖となった理由
フランスとともにワインの消費大国として有名だったのがイギリスです。
イギリスではワインの容量を計るのにガロンという単位を使っています。
1ガロン=4,500㎖=4.5ℓです。
1本750㎖であれば、1ダース12本=9,000㎖=9ℓ=2ガロン
となり、効率的でわかりやすかったため、1本の容量が750㎖となったといわれています。
まとめ
ワインボトルの形状については知らなくてもワインは楽しめます。
しかし、ワインボトルの形状と特徴を知っていれば、ワインを選ぶときに少しは役に立つかもしれません。
自分の好みのワインがあったら、ボトルの形や色も確認してみてはいかがでしょうか?
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